という訳で前回に引き続き第2回です。
今回はアケコンの作成に必要な材料・工具類を紹介します。
材料:筐体
今回筐体として使用するのはタカチのYM-300です。
アルミ製の200×300×50の箱で加工しやすく、またネジでしっかり閉めれるのでなかなか良さげです。
良くない点としては冬場に冷たくなることと、若干剛性が足りないことです。とは言っても剛性は普通に使用しているぶんにはたわみが気になることはないし、投げたり踏んづけたりしない限りは問題ないレベルです。
HitBoxなので、操作部はボタンのみです。
各自の好みで好きに選択するとよいと思いますが、数が多く、モノによって単価が倍近く変わるところなのでお財布と相談して決めましょう。
今回は15個のボタンが必要になり、全部で2500〜4000円くらいになるはず。
日本橋だと千石電商が一番品揃えが豊富です。
選択肢としてはこんな感じ。
・メーカー
セイミツ工業or三和電子
・ボタンサイズ
本家HitBoxだと↑ボタンのみ30φ、その他14個は24φとなっています。
ですが個人的には穴開けを簡単にするために全部24φにしてしまうことをお勧めします。
・取り付け方式
はめ込み式orねじ込み式
はめ込み式のデメリットとして、穴のサイズが少しでも大きくなるとボタンが回ったり浮いたりします。
ねじ込み式のデメリットはネジのパーツ分だけ径が大きくなり、穴の中心間距離が28mm以上必要になります。寸法がギリギリだと穴の位置がズレたりした時にボタン同士が干渉する可能性があります。
・色
好みの問題なのですが、クリアタイプの色だと値段が上がります。あと各メーカー24φのボタンは色の選択肢がちょっと少なめです。
・静音タイプかどうか
24φボタンだと静音タイプはないみたいですね…
どうしても気になる人は自分でボタンの静音化してみましょう。方法はググれば出てくるので調べてね!
・高耐久スイッチかどうか
これも24φにはないみたいですね…
壊れたら取り換えればいいだけなのであまり気にしなくてもよさそう。どうしても心配なら予備品を用意しておくといいかもね。
材料:基盤
基盤の選択肢はいくつかありますが、とりあえず以下の要素は考慮する必要があります。
・ホスト機器は何か
コントローラーを繋ぐ先がPCかPS4か両方かそれ以外かで使用できる基盤が変わります。
・必要なボタン数を満たすか
PC専用の基盤の場合、接続可能なボタン数が足りない場合があります。
・上下左右の同時押し時の挙動
本家HitBoxでは以下の仕様になっています。
上下同時押し:上入力扱い
左右同時押し:左右どちらも押していない扱い
これを満たすのは現時点ではBrook製の基盤のみです。
(※Brook基盤でも、上下左右をアナログスティックとして使用する場合は上記の挙動になりません。POVに対応していないPCゲームをやる場合は要注意。非想天則とか。)
・配線の容易さ
配線にハンダ付けが必須かそうでないか。
ハンダ付けはやったことがない人にとってはハードルが高く感じられると思います。慣れればとても簡単なんですけどねー。
またその中でも穴に線を通してハンダ付けするのは比較的容易ですが、それに比べると基盤面の接点に直接ハンダ付けするのは安定性が悪く、失敗した時にパターンが剥がれて修復できなくなるとこがあるので難しくなります。
以上の点を踏まえて、お勧めがこちら。
・Brook UNIVERSAL FIGHTING BOARD
PS4/XBox/PC/Wii Uに対応、とのこと。
配線がとても容易で、+ドライバー1本でビス留めのみで結線か可能です。
(注:今回作成するHitBoxのボタンはすべてビス留めで結線可能ですが、L3・R3・Turbo・タッチパッドボタン・LEDの接続にはハンダ付けが必要です。)
ただし大きな欠点がひとつ。値段が高いです。
通販で買うと送料込みで10000円程度します。
これもう市販のアケコン買ったほうが早自作って素敵ですよね!
1号機製作時に衝動的にポチってしまったので今回はこれを使うことにします。
PCのみ接続可能。
組立済のものが売っているのでハンダ付けの必要がありません。
送料込みでお値段4000円ちょっと。
自分でハンダ付けできるよって人はキットもあり、こちらは1000円ほどお安くなります。
組立済のものはヘッダーピンが付いていますが、キットを買って自分で組み立てる方は端子部をピンソケットにすることをお勧めします。
ヘッダーピン、ピンソケット共に配線はジャンパーワイヤーを差し込むだけでいけます。
欠点としては、接続できるボタン数が12個しかありません。
そのため、上下左右+右手8ボタンまでしか接続できず、スタートボタンを諦めるかボタンのレイアウト自体を変える必要があります。
-----ここから要ハンダ付け-----
対応機種やその他のボタン仕様は上記のUNIVERSAL FIGHTING BOARDと同じです。
違う点は接続にハンダ付けが必須なところ。
スルーホールのピッチが2mmなので要注意です。
ピンソケットを付けてジャンパーワイヤーで接続する場合、ハウジングを外した上で熱収縮チューブなどでピン同士が接触しないようにしましょう。
あとUSB端子もついていないので、端子を自分でつけるか、USBケーブルを加工して接続しましょう。
(ここに書いたことが何のことか分からなかった方は手を出さないほうがよいです。僕もあんまり理解してないのでうまく説明できません)
加工が手間ですが、UNIVERSAL FIGHTING BOARDよりお安いです。
2017/01現在Amazon.co.ukで28.57ポンド+送料5.95ポンド=34.52ポンド(約5000円)でした。
基盤がコンパクトで仕上がりも綺麗なので加工できる方にはお勧めです。
2号機はこの基盤を使って作成したのでそのうち記事を書く…かも?
PS4/PS3用のアケコンです。
(ツールを使えばPCでも使えるらしいですがよく知らないので自分で調べてください)
いわゆる基盤乗っ取りってやつですね、ハンダ付けが必須です。
上下左右+8ボタンはスルーホールへのハンダ付けでいけますが、スタート・セレクト・PSボタンは基盤面にハンダ付けする必要があります。
Amazonで3700円(2017/01現在)とお安め。
あまりお勧めはしませんが費用を抑えてPS4で使いたいって方は選択肢に入るかも。
正規コントローラーなのでPS4での動作が保証されてるところが最大のメリットだと思います。
-----ここから要プログラミング-----
・ダ・ヴィンチ32U with Arduino Bootloader
特定の人以外にはまったくお勧めしません。
Arduino Leonaldo互換の小型基盤です。
ハンダ付けによる組み立てと、Arduino言語によるプログラミングが必要です。
REVIVE USBに比べて良いところとしては、ボタンが20個まで接続できることと、上下左右の同時押しの挙動を(プログラムで)制御可能なところです。
あと今回のお話とは関係ありませんが、こいつを使ってサタパのコンバータが作れます。
お値段がお安く、送料込みで2000円程度です。
日本橋の店舗にはもうどこにも置いていないので通販でしか買えないかも。
-----基盤紹介ここまで-----
あとそれぞれの基盤についてファームウェアの更新やら設定やら色々あるのですが長くなりすぎているのでそのうちまとめます。多分。そのうちね。
材料:配線
操作部⇔基盤⇔機器を繋ぐものです。
汎用性を高めるために、配線はコネクタで接続(=工具なしで抜き差し)できるようにします。
・ジャンパワイヤー
両端にコネクタのついた線材です。
ひと束40本のリボンになってますが、1本ずつ割いて使用できます。
これはAmazonの上のリンクのやつがびっくりするくらいお安くてお勧めです。
電子部品売ってるお店で1本20〜30円くらいしますので…もちろん質的な意味では結構違いますが、今回の用途では十分です。
注意点としては、中国からの発送らしいので注文してからしばらくかかりますので余裕を持って準備しましょう。
・ファストン端子(#110メス)
ボタンとの接続に使用します。
規格があって#110は大きさ、オス-メスは端子の形状となります。つまりボタン側に#110オス型の端子が付いてるってことですね。
(接続するボタン数×2)個必要となりますが、初めのうちは圧着に失敗することが何回か発生すると思いますので多めに用意しましょう。
今回は15ボタンで最低30個は必要となりますので、35〜40くらい用意しておけば多分大丈夫。
ホームセンターとかでも売ってて比較的どこでも買えますが、一応千石電商のリンクだけ貼っておきます。
だいたい1個10円くらい。まだあるかは分かりませんが、日本橋の共立電子に100個700円以下(正確な金額忘れました)で置いてました。
・より線
今回私はこんな感じのを使いましたが、細めのより線なら何でもいいです。
全部で1mくらいあれば十分なので、上に書いたジャンパワイヤーの余ったやつの両端を落として使用しても良いです。気分的に勿体無さはあるけどお安いからしょうがないよね。
・USBコネクタ
こんな感じのパネル取り付け型のコネクタ
必須ではないのだけれど、見た目が格好よいのと、あとケーブルを引っ張ってしまった際に基盤に直接力がかからなくなって色々と安全になるので付ける事を強く推奨します。
こいつの良いところは24Φの丸穴(ボタンと同じサイズ!)で取り付けができる事です。素敵。
上のリンクのサウンドハウスが一番安く買えるのだけれど、1500円未満だと送料かかってしまうので他のところで合わせて買えるならそっちの方がよいかも?
・USBケーブル
PC-筐体用の長めのAオス-Bオスケーブルと、筐体-基盤用の短いAオス-Bオスケーブルを1本ずつ。
高いケーブルを買っても入力精度に差は出ませんのでお好きなのをどうぞ。
・貼り付けボス
片面にナット、もう片面に両面テープを貼り付けた形のもので、基盤を筐体に固定するための部品です。
今回はこれを使いました。共立電子だとバラ売りしてるのですが千石電商だと10個組みしか置いてないみたい…
2つあれば事足りるので微妙なところ。
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工具類も書こうと思いますがとりあえず今日はここまで。